Person 02

何をやりたいのか、
どんな街をつくるのか。
まず自分が考え抜く。

用地開発部 チーフ

片渕 裕太

2013年入社
政治経済学部 卒業

PROFILE

学生時代は休みのたびに海外旅行に出かけて世界を歩き、いつか都市に活力を提供できるような仕事に携わりたいと思っていた。就活当時、大手町で印象的なデザインのビルに出会い、調べてみるとサンケイビルが手がけていると知った。ここなら単なる箱の提供ではなく、おもしろい仕掛けを伴った開発ができるのではないかと考えて入社した。休日は自転車に乗ってどこかの街のラーメンを食べに行く。

いきなり経験したブランドの立ち上げ。
まだない市場を一からつくりあげた。

入社後はテナントリーシング業務に携わる傍ら、ミッドサイズオフィスビルの企画・開発チームに加わりました。これはその後「S-GATE」ブランドとして、当社オフィスビル事業の柱の1つとなっていくもので、その立ち上げを担いました。すでに軌道に乗っているものを推進するのではなく、「中規模高品質」という新しいオフィスビルの市場を一からつくりあげていくというプロジェクトで、会社全体に熱気を感じました。1年目ながら、そのチームに加わることができたのはうれしかったですね。マーケット調査やコンセプトの策定など、企画開発業務の基本を走りながら覚えていきました。「S-GATE」が発表されたのは次の部署に異動した後のことでしたが、1年目にして非常に多くのものを学ぶことができたと思います。

やりたいことをやるという部署があった。
この会社、すごいなと思った。

2年目に資産開発部(現・資産開発二部)に異動しました。この部署はホテル・住宅などあらゆるアセットについて、用地取得から事業推進までを一貫して行う部署です。上司に付いて各所を見て歩きながら用地取得や事業スキームを学び、まもなく、都心部で複数の地権者が所有する土地に賃貸レジデンスを建設する等価交換事業を自分で計画し、事業化しました。その後は、当社が事業に投資する立場で米国シアトルの高層賃貸レジデンス開発事業にも携わりました。海外の不動産マーケットの実情に触れ、金融的なアプローチによる事業の成り立ちを基礎から学ぶことができたことは非常に有意義でした。3年間の在籍ですが、デベロッパーの基本的な部分を一通り経験することができ、また入社前のイメージ通り若手ながらに裁量権をもってさまざまなことにチャレンジできました。

絶対に欲しい土地があった。
2週間ですべての手続きを終えて獲得。

資産開発部から住宅開発部(現・用地開発部)に異動、主にマンション用地の仕入れを担当することになりました。これまでに築いた不動産仲介会社とのネットワークを活用し、入手した情報に対して迅速かつ的確な判断ができるように努めています。良い場所は競争です。たとえば、ある用地情報が寄せられたときのことです。すでに競合他社が購入寸前まで進んでいたのですが、まとまった面積で事業用地としても最適であり、地権者から交渉の機会を頂いて購入できるかどうかというものでした。私は情報を得たその日のうちに、上司や役員への説明を行い、事業性の詳細検討に入るゴーサインを獲得。並行して不動産仲介会社と地権者には、前向きに検討している旨を伝えて、約2週間後に正式に購入申込みを行い、地権者との合意に至りました。判断のスピードや地権者の心を動かす提案、社内を説得する手順など、入社以来5年の経験が活きた取り組みになりました。

用地取得はますます難しくなっている。
それを勝ち抜く発想力と交渉力を持つ。

現在も用地開発部に所属し、用地取得業務を中心に担っています。過去2年くらいの間で注力しているのは物流施設と学生レジデンスという比較的新しいアセットタイプです。特に物流施設はこれまでの分譲マンション用の土地とは性格が異なり、最善の土地とはどういうものか、条件は複雑です。また、物流業界の動向に目を光らせ、情報の入手ルートも研究しなければなりません。また、学生レジデンスは従来の分譲マンションの用地取得とは適切な立地条件が違い、感覚も異なります。デベロッパーのさまざまな業務の中で、そのスタートに位置する用地取得は、判断すべき内容が複雑でスピードも要求され、動かす金額も大きい。売主との信頼関係も求められるなど、非常に難しいものです。しかし、ここが用地取得のポイントです。これまでの経験を活かし、事業スキームももっと深く学び、そのエキスパートになりたいと思っています。

(2021年10月インタビュー)

for my [Future]

現在は用地取得の仕事が私の業務の中心ですが、年々、あるいは日々の単位で不動産を取り巻く環境は変化しています。誰が見ても良い土地というのは物理的に減少傾向。競合が激しく値段も過熱し続ける一方、今までであれば見向きもされなかったかもしれない土地が、用途によって、あるいは設計の工夫によっては価値の高いものになる。問われているのは、デベロッパーの仕事を担う一人ひとりの発想力です。多くの引き出しを持ち、価値を発見できる眼力を養うことがこれからのデベロッパーに求められています。今何が求められているかを常に考え、最適な提案をできる存在になりたいですね。

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